プロンプト
駆虎呑狼の計について
(1)内容を解説してください
(2)この単語ができた出来事を教えてください
(3)ビジネスシーンでの使い方を教えてください
(4)出典を教えてください
「駆虎呑狼(くこどんろう)の計」は、中国の兵法書『三十六計』に記されている策略の一つです。以下に詳しく解説します。
(1)内容を解説してください
「駆虎呑狼の計」とは、
「虎を追わせて、狼を呑ませる」
という意味で、敵の一方を利用して、他の敵を滅ぼすという策略です。
敵同士の対立や矛盾を巧みに利用し、自分の手を下さずに敵を減らすという発想です。自ら戦うよりも、敵に敵を倒させて漁夫の利を得ることを狙います。
(2)この単語ができた出来事を教えてください
この計略は、『三十六計』の第21計として紹介されており、具体的な故事としてよく引き合いに出されるのは**唐の時代の李世民(後の唐の太宗)**に関するものです。
ただし、「駆虎呑狼」そのものに特定の歴史事件が直接紐づいているわけではなく、古代中国の兵法における抽象的な戦略としてまとめられたものです。いくつかの戦国時代の事件(たとえば、楚と斉の争いを利用して魏が得をしたような状況)が背景にあるとも言われています。
(3)ビジネスシーンでの使い方を教えてください
この計略は、競合同士の対立や市場の争いを利用して自社に有利な状況を作るようなビジネス戦略に応用されます。
例1:競合の対立を利用
A社とB社が激しく価格競争をしている状況で、自社(C社)はそれに巻き込まれずに静観。両社の資源が枯渇したあとに、独自の高付加価値商品で市場を獲得する。
例2:企業買収・提携交渉での利用
競合同士が協業を検討している場面で、片方に不安を煽り、もう片方に買収提案を持ちかけて分断させる。
このように、自らが表に立たずに、他者の力関係を利用して有利な立場を築く戦略として活用されます。
(4)出典を教えてください
出典は中国古代の兵法書:
『三十六計』(さんじゅうろっけい)
- 第21計「駆虎呑狼」
- 原文:「驅虎呑狼」
- 解釈:「驅虎以呑狼。不自出力,以巧取勝。」
この書は明末〜清初にかけて成立したとされ、戦略や謀略の集大成として評価されており、現代の企業戦略や政治でもたびたび引用されています。
4コマ漫画で解説してください

三国志演義における駆虎呑狼の計
『三国志演義』ベースで「駆虎呑狼の計」が表れている代表的なエピソードは、まさに──
✅ 曹操が劉備を使って呂布を討たせようとした策略
■ シーンの概要(演義ベース)
- 登場人物:
- 曹操(中原を統一しようとする中心人物)
- 呂布(猛将だが、裏切りと野心の象徴)
- 劉備(義を重んじる英雄、だが勢力は不安定)
- 舞台:徐州
■ 演義における展開
- 呂布は、劉備が一時的に預かっていた徐州を奪い取って居座ります。
- 劉備は敗走し、曹操のもとへ助けを求めます。
- 曹操は、表面上は劉備を援助するふりをして兵糧・兵士を貸し与える。
- 劉備は呂布と抗争状態に入る。
ここで曹操の本音はこうです:
「劉備と呂布、どちらも手強い。ならば戦わせて共倒れさせればよい」
つまり、呂布(虎)をけしかけ、劉備(狼)を食わせようとするかのように見えるが、実際にはその逆で、劉備を利用して呂布を削ぐ意図もありました。
■ その後の展開
- 呂布は劉備を圧倒するが、調子に乗って曹操の命に逆らうような動きを見せる。
- 最終的に曹操が大軍を派遣し、劉備とともに呂布を捕らえ、呂布を処刑。
曹操は自らの力を温存しつつ、両者の戦いを利用して呂布という強敵を葬り去ることに成功します。
■ まとめ:なぜ「駆虎呑狼の計」と言えるか?
項目 | 内容 |
---|---|
虎 | 呂布(力はあるが制御困難) |
狼 | 劉備(義将だが曹操にとって潜在的ライバル) |
曹操の戦略 | 両者を戦わせて消耗させ、勝者を取り込む or 弱らせて制圧 |
戦わずして勝つ | 曹操は両方に兵を貸すなどして調整役に徹し、自軍の損害を抑える |
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