三顧の礼(さんこのれい)【三国志故事成語】

三国志

三顧の礼(さんこのれい)の故事成語を解説してください

「三顧の礼」(さんこのれい)は中国の古代史に由来する故事成語(ことわざ)で、ある人が非常に重要な事に対する深い誠意や尊敬を示す概念を表しています。このフレーズの直訳は「三回の訪問」を意味します。

この表現は、中国の「三国志」に記録された出来事から来ています。具体的には、蜀の劉備が卧龍と称えられた諸葛亮(しょかつりょう)を自分の軍の軍師として招き入れるため、三度彼の家を訪れたことを指します。諸葛亮は当時、隠居生活を送っており、政治や戦争の世界に関与したくないと考えていました。しかし、劉備の誠意に心を動かされ、最終的に彼の下で働くことを決めました。

したがって、「三顧の礼」は一般的に、ある目的のために非常に高い誠意を示し、困難を乗り越えてそれを達成しようとする努力を表現するために使用されます。また、他人を尊重し、その才能や能力を認識する態度を示すのにも使われます。

この故事成語の出典をおしえてください。

「三顧の礼」は、中国の古典文学作品「三国志演義」に由来しています。「三国志演義」は14世紀に羅貫中によって書かれた小説で、中国の歴史上の三国時代(220年 – 280年)に焦点を当てています。

この物語の中で、劉備は蜀のために戦うための戦略家を探しており、その候補として諸葛亮が挙げられます。諸葛亮は当時、隠居生活を送っており、政治の世界からは遠ざかっていました。それでも劉備は諸葛亮の才能を認識し、彼を引き出すために三度も訪ねていきました。初めて訪ねた時と二度目に訪ねた時には、諸葛亮は家にいませんでしたが、三度目に訪ねた時にようやく会うことができ、諸葛亮は劉備の誠意に感銘を受けて軍師として仕えることを決意します。

このエピソードが「三顧の礼」の故事となっており、誠意と尊敬の象徴として今も使われています。

使い方

「三顧の礼」は、非常に高い誠意を示す行動や、それによって目標を達成する努力を表現するために用いられます。また、他人を尊重し、その才能や能力を認識する態度を示す場合にも使われます。以下に、いくつかの具体的な使用例を示します。

  1. 例文:「彼はプロジェクトを成功させるためには、最適なチームを編成する必要があると考え、三顧の礼をもって優れた専門家を集めた。」
    • この文では、「三顧の礼」はその人が優秀な専門家を集めるために示した高い誠意と努力を表しています。
  2. 例文:「彼女は困難を乗り越えて資格試験に合格するため、三顧の礼をもって先生に指導を仰いだ。」
    • この文では、「三顧の礼」は試験に合格するための努力と誠意を示しています。
  3. 例文:「彼は彼女の音楽の才能を認識し、三顧の礼をもって彼女をバンドに誘った。」
    • この文では、「三顧の礼」は彼女の才能を尊重し、それを認めてバンドに誘った彼の態度を表しています。

このように、「三顧の礼」は、ある目標を達成するために示される努力や誠意、または他人の才能を認識して尊重する態度を表現するのに用いられます。

この故事成語を現代語で言って下さい

「三顧の礼」を現代語で表現すると、「何度も訪ねて誠意を示す」や「根気強く説得する」、「断られても諦めずに努力を続ける」などの意味になります。例えば、「彼はチームの一員になるよう彼女を何度も説得した」や、「彼はプロジェクトを成功させるために、トップの専門家を引き入れるために何度も訪問した」といった具体的な表現があります。

諸葛亮孔明のイラストを描いてください

以上

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