春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山【百人一首解説02】

百人一首

以下の百人一首について解説してください。

この歌は「百人一首」に収められている中でも特に有名な歌で、作者は在原業平とされています。

「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山」という歌は、夏が訪れ、雪をかぶっていた天の香具山(あまのかぐやま)が、雪解けにより美しい緑に覆われ、その風景を見ていると、まるで神々が白妙(清楚で美しい)な衣を干しているかのようだ、と詠んだものです。

香具山は神々が集まる神聖な場所とされ、その山の美しさは神々の衣を干すさまと詠じられ、自然と神聖なものが融合した、雅な詩情が表現されています。

作者は持統天皇だと思うのですが、あなたの回答は間違っていませんか?

大変申し訳ありません、間違いがありました。その歌の作者は、確かに持統天皇です。お詫びして訂正いたします。

この歌は「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山」で、持統天皇が詠んだものです。

具体的には、春が過ぎて初夏の訪れを感じるとともに、天の香具山(あまのかぐやま)に積もった雪が解けて、美しい白い衣を干しているかのように見える、と詠まれています。自然の風景を美しく描きつつ、その中に季節の移り変わりや、その美しさへの感嘆を表現しています。

作者の略歴も合わせて解説してください。

作者の持統天皇について解説します。

持統天皇(在位:690年 – 697年)は、日本の第41代天皇で、古代日本における女性天皇の一人です。彼女は推古天皇に次いで2人目の女性天皇となりました。

彼女の治世は、大化の改新以後の社会の安定を図るための法制度の整備が進められ、また文化の面でも多くの業績を上げました。それは、彼女自身が詩歌を愛好し、その保護を行ったことも大きな要因でした。

彼女が詠んだ歌は、「万葉集」に30首以上が収められています。その歌の中には、政治的なメッセージを込めたものから、四季の風情を詠んだものまで、様々なテーマが見られます。この歌もその一つで、初夏の風情を感じ取った持統天皇の感性が表現されています。

在原業平の略歴も合わせて解説してください。

在原業平(在原業平生没年:825年 – 880年頃)は、平安時代初期の歌人で、その才能と美貌から「文人公」とも称されました。業平は大変な美男子であり、その美貌は「顔色(かおいろ)の良い男」と表現されることもありました。

彼の詠んだ歌は、叙事詩『竹取の翁』に引用されるなど、その才能は広く認められていました。その詩風は、感性に訴える表現や、緻密な自然観察を取り入れ、豊かな情感を湛えたもので、多くの人々に愛されています。

しかし、在原業平の人生は華やかなだけではありませんでした。彼は一族とともに政治的な陰謀に巻き込まれ、遠隔地へと左遷され、晩年は貧窮のうちに過ごすこととなりました。その境遇の悲哀も、彼の詩に深い情感と哀愁をもたらしました。

この歌の現代語訳をおしえてください。

「春が過ぎて夏がやってきて、天の香具山の雪が溶けて、美しい白い衣を干しているようだ。」

この訳は、原詩の意味を基本的に忠実に表現しています。春から夏への季節の移り変わりと、雪が解けて山が美しい緑に覆われる様子を描写しています。天の香具山は美しい景観が広がる場所として詠われ、その美しさを衣を干す光景に例えています。

以上

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