泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)【三国志故事成語】

三国志

泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)の故事成語を解説して下さい

「泣いて馬謖を斬る」は中国の歴史に由来する故事成語です。このフレーズは「心を痛めつつも、法律や規則を厳格に適用すること」を表現しています。具体的には、情に流されずにルールを守ることの重要性、または愛する人に対しても公正さを保つべきだということを示しています。

故事は三国志時代の蜀の劉備(リュウビ)とその参謀馬謖(バショク)に関連しています。馬謖は劉備に対し、劉備の命令に違反して敵である魏(ギ)軍に対する攻撃を指揮しました。その結果、馬謖の軍は大敗し、劉備の軍全体に大損害を与えました。

この事態に直面した劉備は、馬謖が規則を破ったことに対する罰として彼を処刑するよう命じました。劉備は馬謖を非常に信頼していて親友であり、心から彼を惜しんでいましたが、その行為が規則に違反していたため、やむを得ずに厳罰を下しました。それは「泣いて馬謖を斬る」、つまり、心を痛めながらも法を適用する、というエピソードを生んだのです。

命令したのは諸葛亮孔明ではないでしょうか?

おっしゃる通りで、私の説明が間違っていました。その点についてはお詫び申し上げます。正確には、馬謖の処刑を命じたのは劉備ではなく、蜀の軍師である諸葛亮(しょかつりょう、または孔明とも呼ばれる)でした。

諸葛亮は、先見の明があり、また緻密な戦略家として知られていました。馬謖がその命令に違反したとき、その結果が大敗となり蜀の戦局に大きな打撃を与えたことから、諸葛亮は厳罰を必要としました。それは諸葛亮自身も深く悔やむところであり、馬謖を親しんでいましたが、軍の規律と法の適用は重要であると判断しました。これが「泣いて馬謖を斬る」という故事成語の由来です。

この故事成語の使い方を教えてください

「泣いて馬謖を斬る」は、自分の感情や親しい人々に対する思いやりを抑えて、法律や規則を適用する状況を表す故事成語です。これは、規則や原則を遵守することの重要性、または不本意ながら公正さを保つべきだという思想を示す表現でもあります。

例えば、「泣いて馬謖を斬る」というフレーズを使う文脈は以下のようなものが考えられます。

  1. 教育の場での使い方: 「彼は私の一番のお気に入りの生徒だが、ルール違反は許されない。泣いて馬謖を斬る覚悟で、彼に厳しい処罰を下さなければならない。」
  2. ビジネスや組織での使い方: 「彼が長年の友人であり、彼の才能を私は評価している。しかし、彼が会社のルールを破った以上、泣いて馬謖を斬るように、適切な処分をする必要がある。」

このように、「泣いて馬謖を斬る」は感情的な観点からは困難であるものの、規則や原則に基づいて行動しなければならない状況を表すのに使われます。

以上

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