曲学阿世〜2100年前の老学者が教える「専門家が守るべき一線」

故事成語

「あの人、上の顔色ばかり見て、言うことがコロコロ変わるよね」——職場でそんな場面に出くわしたことはありませんか。実はこの状況、約2100年前の中国にもそっくりな出来事がありました。それが「曲学阿世(きょくがくあせい)」という故事成語の始まりです。

「曲学阿世」の意味

「曲学阿世」とは、学んだ真理をねじ曲げて、世間や権力者にこびへつらうことを意味します。読み方は「きょくがくあせい」です。

漢字を一つずつ分解すると、意味がとてもよくわかります。

  • =ねじ曲げる、ゆがめる
  • =学問、学んだ真理
  • =おもねる、こびる(「阿る」で「おもねる」と読みます)
  • =世間、時の権力者

つまり「学問を曲げて、世にこびる」。自分が正しいと知っていることを、相手に気に入られたいがために曲げてしまう。そんな態度を戒める言葉です。単なる「ゴマすり」ではなく、専門知識を持つ人が、その知識をゆがめる点に重みがあります。

故事成語ができた経緯・歴史

舞台は紀元前2世紀、中国の前漢の時代です。『史記』の「儒林列伝」に、この言葉の由来が記されています。

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